鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

夏の終わり。

昨日も民間デイを訪れました。

3時のおやつを食べたばかりなのに、いきなり冷蔵庫から余ったお昼のおかずを取り出し、更にはその器に炊飯ジャーのご飯を盛り出す少年。

慌てて私が、「ダメだよ。今おやつ食べたでしょ!」と言うのだけれど、何せ大柄で制止が効かない。

スタッフさんも止めるのだけど、本人は食べたい一心なので聞く耳を持たない。

その子にみんなが集中していたら、今度は別の子が冷蔵庫からマヨネーズを取り出し、床に絞り出した手でマヨネーズをこねくり回している。

慌てて駆け寄るスタッフさん。

揚げ足取りが大好きなうちの長男。

一部始終を見てしまったからさあ大変!

ボランティアのお兄ちゃんを掴まえて、「ねえねえ!見て!あの子いけないことしてるよ。」と指差しでまくし立てる。

「何か今日はアクシデントが多いですね。」と思わずポロリと言ってしまった私。

「いえいえ。こんなこと毎日ですよ。」と、年配のスタッフは疲れた表情で言いました。

す、すみません。

大きな施設であれば、食堂なり事務室などを施錠していたずらできないようにするけれど、こういった民間の事業所ではそういうことは難しい。

また、いろいろと行動を制限してしまえば、返って世の中に適応できない子に育ってしまう。

知的しょうがい児の教育はとても難しい。

こうしてまた、子供たちの夏が終わりを告げるのです。

社会はこの子たちを放っておいて良いものでしょうか?