鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

逆転現象

昨日は育成会の学齢期のイベントにお手伝いとして参加してきました。

簡単なゲームを作るものでした。

私はてっきりプログラミングからやるのかと思ったら、ムーンブロックというサイトを使ってプログラミングされたものを組み込んでいくというものでした。

そりゃそうよね。

 

午前中は小学部の子たちでした。

そもそも特別支援学校の小学部と言えば、息子の時代なら身辺自立が最優先課題。

パソコンをいじるなんて夢のまた夢でした。

6年間で名前を書けるようになれば御の字という程度の知的レベルの子たちばかりだったものです。

小学部棟を歩くと誰も喋れる子がいないから奇声以外話し声は聞こえないと、あの頃よく言ってました。

なのに、ほんの15年のうちに特別支援学校も様変わりしたようです。

普通にお喋りしたり、名前をスラスラ書く子がたくさんいました。

しかも、得意そうにゲームをプログラミングしていきます。

こういう子たちを地域が面倒を見てくれないことに驚愕します。

やがては社会に出ていく子たち。

普通の子と接しないで、まともな社会人になるとでも思っているのでしょうか?

 

午後は中学部や高等部の生徒でした。

しらとり支援学校で言うところの1組に所属する子たちばかりです。

ですが、午前中の小学部の子たちに比べて、「高等部の生徒らしいな。」と言える子ばかりでした。

スマートフォンくらいなら触るけれど、パソコンはあまり触らないといった感じです。

お父さんたちも会社では必要がないのか苦手そうにしていました。

この年頃になると割と息子たちが通っていた頃の高等部に近い感じがします。

 

要するに、小学部と高等部で逆転現象が起きているのです。

今の小学部の子たちに対して、中学生になったら地域の中学校に戻すなど、もっと柔軟に進路の幅を広げてあげるようにしてやらないといけないのではないか?

道を踏み外してしまうことにならないか?

ついうっかり、私の老婆心が頭をもたげてしまいました。