鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

女の子

以前からうちの長男を可愛がってくれる一つ上の女の子がいるのです。

今年の町のお祭りに出かけた時も、たまたますれ違ったら、

「あっ!長男くーん!」と声をかけてくれました。

長男は小学校から養護学校に入れましたが、保育園は地元のところに通っていました。

そのおかげで、同世代の子たちには名前や顔を知ってもらっています。

そうはいっても、言葉も話せませんから相手をしてくれるお友だちはほとんどいません。

そんな中、この女の子だけはいつも声をかけてくれて、低学年の時は「長男ちゃんはどこの学校に行ったの?」なんて聞いてくれたりもしました。

長女が地元の小学校に通学していた関係で、養護学校にも室内プールはあるものの、地元の小学校のプールに入る了解が得られました。

猛暑の中、プールサイドでの付き添いはきつかったですが、その分地域の子たちと交流ができて、得る物が多かった気がします。

小学校のプールでも、その女の子はよく声をかけてくれました。

時には、「長男君。泳げる?私が泳いでみるから後についてきてね。」なんて言ってくれて、涙が出るほど嬉しかったものです。

ところが、最近その子の良からぬ噂を耳にしました。

今、彼女は中学2年生なのですが、卓球部に所属していて1年生の女の子をイジメまくっているのだそうです。

最初は、(何かの誤解じゃないかしら?)と私も信じられませんでした。

でも、とうとう1年生たちがみんなで退部届けを提出する事態まで発展しているようです。

どうしたんでしょうねえ。

1人の子だけをいじめるのならばよくある話ですが、卓球部の後輩全体に厳しいとはどういうことでしょう?

何だか私はまだ信じられませんが、彼女にとってしょうがい児をいたわる心と、後輩を可愛がる心とは別物なのでしょうねえ。

それにしても、このままだと保護者の間で「あの子はとんでもない子だ!」などと噂が流れてしまいます。

しょうがい児をいたわる優しい一面もあるのだということを多くの人に知ってもらいたいですね。