鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

2000年の夏を振り返って

割と漠然として何の計画性もなく始まった夏休みでしたが、いえいえどうして、自分でも惚れ惚れするくらい素晴らしい夏となりました。

お姉ちゃんの過去3年間の夏休みでも、こんなに立派な夏休みなどありません。

いつもダラダラ、ゴロゴロ。

友達が遊びにきて、ワーワーといった夏ばかりでした。

むしろ障がいのある子を持ったほうが、親もしゃんとして良いかもしれませんね。

恵光学園の先生に、きちんとした生活習慣と、自閉症の世界を尊重することをよく言われてきました。

また、自閉症を楽しみなさいとも言われました。

いま、その意味が分かってきたような気がします。

上手い具合に息子をリードしてやると、ラジオ体操もマラソンも根気よく続けられましたし、また掃除、洗濯、ご飯の後片付けと、その流れをよく把握し、自分の手伝える範囲をわきまえてお手伝いしてくれました。

ゲームをしたり、ビデオを観るといった趣味のあまり持たない子なので、どうやって暇を潰したら良いか思案しましたが、課題も山積みするくらいやりましたし、また、杉原小学校のプールに通って毎日2時間泳いだりと、大変な過密スケジュールであっという間の日々だったように思います。

プールといえば、健常児と触れ合うことの出来た杉小のプールは今年の夏休みの中で一番の成果ではなかったかと思います。

一緒に遊ぶことは無理だとしても、公共の施設でのマナーであるとか、或いは周りの子供たちの真似をして僅かですけど泳ぎを覚えたことは、息子にとってかけがえのない宝物を得たようなことだったと思います。

教頭先生をはじめ、監視係の先生方に感謝申し上げます。

来年、再来年と息子自身がどう成長していくか楽しみです。

他のしらとりの子供たちも、それぞれの地域で大いに活動してほしいなあと思います。

これから年齢とともに夏休みの過ごし方もいろいろ考えていかなければならないとは思いますが、とりあえず小学部のうちは元気いっぱい太陽の下で活動することを基準に考えています。

バスに乗ったり、電車に乗る練習もしなければいけませんし、道路の渡り方や買い物の仕方など、教えなければならないことが山積みですが、焦らず一つ一つクリアしていきたいと考えています。

とにかく、息子の夏は終わりました。

どんなもんでしょう?

体重が500gも減らなかったのにはガックリ!

母親のほうがどっと疲れました。

どこか湯治に行きたい気分です。