鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

自閉症児とのコミュニケーション

自閉症のしょうがい者は視覚優位で、言葉で言うよりも文字を書いたり絵を見せたりするほうが良いとされています。
しかしながら、ついつい面倒になって言葉でのやり取りがメインな生活になっていました。
単純な「ありがとう」などの会話も言葉と一緒に文字で書いてやるのが大切なのだそうです。
耳で入ってくる情報は左の耳から右の耳へとスルリと抜けていってしまうのだそうで、合わせて文字で示してやることで、その場面がドンドン頭の中に刻み込まれていくのだそうです。
うちの子は言葉が全く話せませんからコミュニケーションもなかなか上手くいかないのだと諦めていました。
ところが、生活していると一年前のことでも鮮明に覚えていることがあります。
また、目的地への道順も、お皿一枚の場所もものの見事に記憶しています。
言葉が話せないからイコール知的にレベルが低いということにはならないのだそうです。
では、どうやってコミュニケーションを取っていけば良いのでしょう?
例えば、家から学校までの道順を書いて見せます。
 
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本人が記憶に留めておきそうなコンビニやガソリンスタンド、マクドナルドやホームセンターなど何でも道順の間に書き込みます。
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次にわざと目印になっていたお店などを消し、「ここには何があったっけ?」と訊ねます。
別に本人の記憶力の良さを知る方法でもなく、本人の知的レベルを測る方法でもありません。
こうすることによってコミュニケーションの幅を広げていくのです。
こうした訓練を続けることによって、うちの子などは「今日は学校で何をしたの?」と訊ねても全然答えられなかったものが、その日の時間割などを提示することにより「体育で走った。」「美術で粘土をした。」などと文字や記号でやり取りするようになってくるというのです。
私たちは重度の知的しょうがい児に対し、「この子は重くて物事が理解できない!」と決めつけてしまっていますが、それは周りの大人たちがきちんとした手立てをしてあげていないからだそうです。
自閉症者には秘めた才能が隠れているのだから、コミュニケーションを取る、会話を成立させる術を確立させてやれば、軽度、重度などの境などなくなっていくのだそうです。
この一週間は目から鱗の毎日でした。
うーむ。来週も楽しみだ!!
\(◎o◎)/!