多機能型を考える。
一口で多機能型施設といってもあまり面白くない私です。
介護給付と訓練等給付では、申請の仕方も違えば施設に入る報酬も違います。
同じ屋根の下にいながら、サービスの違う者同士が共存共有する姿をあなたはどう思われますか?
「生活介護」を利用すればそれなりに利用者負担も多くなります。
利用者にしてみれば、当然手厚いサービスを受けたいと思うでしょう。
あまり作業などせずに、デイサービス的なものを要求したがるに違いありません。
花見をしたり、プールに入ったりといった余暇活動も欲しいと思うことでしょう。
逆に、「就労支援」の人たちは利用負担は少なく済みます。
また、働いたことによって工賃を得ることができます。
たくさん働く人はボーナスももらえるかもしれません。
そうした働いて報酬を得るといった社会人らしい喜びを得られるのは「就労支援」ならではのサービスです。
このように全く意味合いの違うサービスが同じ屋根の下で提供されれば、「就労支援」の人たちは「生活介護」の人たちを羨ましく思い、また「生活介護」の人たちは「就労支援」の人たちを羨ましく思うのではないでしょうか?
また、では不公平感のないようにサービスを共有しようとしたならば、一体何のために多機能にしたのか意味がわかりません。
深く考えすぎる私の取り越し苦労でしょうか?
しょうがいの程度に関わらず、いろんな人を受け入れられる事業形態ではありますが、果たしてそれが本当に利用者のニーズに合っているのかどうか?こればかりは何とも言えません。
もっと何年も掛けて、知的しょうがい者にあったサービスとは何かを検討していく必要があるようです。