鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

21歳の短い生涯

地元の山奥のNPO法人はA型、B型、移行支援、グループホームと何でもありだ。

おかげで理事長さんは年がら年中大忙し。

あまりに悩みが多くて十円禿げができてしまい、面倒だから丸坊主にしちゃった!

どんな問題を抱えた知的しょうがい者でも受け入れるから、県内のソーシャルワーカーさんたちはいつも理事長さんに手を合わせるよ。

全くお人好しったらありゃしない。

このNPO法人のビックリするところは利用者さんと支援員さんが同じ数だけいること。

お給料もろくにもらえないのにみんな住み着いちゃうんだよ。

みんな理事長さんが大好きなんだ。

家に帰れば5人の子供の頼もしいパパだ。

一番下はまだ3歳の男の子。

理事長さんの眼鏡の奥の細い目がますます細くなるよ。

そんな理事長さんの最愛の娘さんが21歳で亡くなりました。

小学3年生で筋萎縮症を発症。

以来病気との闘いの日々でした。

高志養護学校では生徒会長に就任。

卒後は一般就労したいとひたすら願っていたのに、2年前には医師から「これから先はずっと寝たきりですから。」と告げられました。

それからあっという間に死が訪れて。。。

今日の富山は曇ってはいますがとても温かな一日です。

悲しみの中、霊柩車が静かに葬儀場をあとにしました。