鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

グループホーム

富山県の知的しょうがい者数に対し、施設入所しているのはほんの1割です。

あとの9割の人のほとんどがグループホームなどで地域で暮らすことを望んでいます。

しかしながら、高い家賃を家主さんに払っていては生活が成り立ちません。

しょうがい者年金は軽度の方で67,000円ですから、その中から家賃を払っていくのは大変なことです。

そこで社会福祉法人が家を買い取り、グループホームとして運営したいところですが、買い取るお金がありません。

国の基盤整備事業で1軒につき2千万の助成金がもらえますが、福祉予算には限度があります。

ホイホイとお小遣いのように出してくれるものではありません。

だから、グループホームは増えていかないのです。

大きな社会福祉法人はとにかく入所している軽度のしょうがい者のグループホームで手一杯です。

どこか家を探して、施設から追い出さなくてはいけません。

地域で生活しているしょうがい者まで手が回らないのが実情。

この不景気に生活を維持するだけで精一杯で家を提供してくれる親御さんもありません。

30年後、40歳を過ぎた長男と一緒に途方にくれている70過ぎの私が見えます。

(ToT)/