鈴蘭日記

自閉症で重度知的障がい者の息子のお話です。

よろしくお願いします。

やっと作業を見に行きました。

金曜で1学期の窯業班の作業が終了するというので慌てて養護学校へ行ってきました。å

長男には何も言ってなかったのですが、何やらニコニコと声まで上げて楽しそうにし、私に「今日は足跡­の型で作るね。」と粘度の型を見せてくれました。

担当の先生が「いつもはアンパンマンシリーズなんですけど、お母さんが来たから違う型抜きがしたくなったのかな?」と教えてくれました。

始めに先生が作業日誌Ρを小さな文字で下書きし、長男がその真似をしてԤ書いていきます。

そのほうが何を書いていいのか分からない長男にはちょうど良いようです。



昨日の目標は15個でした。

最初に型抜きに片栗粉をまぶします。

これは粘度が型から抜きやすくするためです。

長男は片栗粉の入った布袋を「アンアンアンアン。。」と数を数えるような声を出しながら型に押し付けていました。

そしてタイマーを押し、1分間粘度をこねます。

それから型抜きに粘度を押し込み、上からトントンと叩きます。

叩きが甘いので、「アン」と先生を呼び、先生が念入りに叩いて型に粘度を押し込みます。

それから長男はへらで余った粘度を取り除き、その余った粘度を押し付けて型から粘度を取り出すと、可愛い動物の足跡­が出てきました。

良品は乾かしてから焼き、色を塗って裏に磁石を取り付ければマグネットとして完成します。



昨年の長男は1年生ということもあって先輩の動きばかりを見ていたような気がします。

マネマネ君ですから真似をしようにも先輩たちがドンドン先にいってしまうので途方に暮れて動きが鈍くなってしまうようでした。

今年はその逆で、手の遅い後輩が気になって仕方ない様子です。

マネマネ君から揚げ足取り君になってしまい、後輩がドジをしないか絶えず粗さがしをしているようです。

たまたま後輩がタイマーを押すのを忘れたら、ピッと手を伸ばして代わりにタイマーを押してやっていました。狼

「コイツは一生こんな感じで生きていくんだろうなあ」と改めて思いました。



子供たちにはそれぞれ一長一短があり、見ていて本当に楽しいです。

高等部で果たしてどこまで伸びるものなのかそんな不安はありますが、どの子も自分の適材適所に行くことはできないのでしょうか?

得意な仕事に就けたらいいですよね。



余談ですが、廊下で学年主任の先生にお会いしたので「14歳の挑戦」について報告しました。

先生は長男の頑張りよりむしろ受け入れ先があることに驚いているようです。

そういった面では長男の育っている環境は恵まれているのかもしれませんね。

地域の中で温かく見守られながら成長している長男やその仲間たちの幸運に感謝します。ϡ